やってみよう!熱中症対策
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窓を締め切り、場合によってば暗幕まで引き、一切風を入れずにプレーするバドミントン。夏は体育館内の気温が40度近くに上昇することも珍しくはありません。とくにインターハイでほ、エァコンの効いた体育館でプレーすることほあまりなく、1目4〜5試合をこなす選手が熱中症なとで倒れる例も少なくないのです。自分の体は自分で守りたいもの。健康体力研究所の野沢秀雄先生に、水分摂取法や食事法なと、熱中症対策をお話しいただきましょう。 |
| 熱中症とは? | |
| 真夏になると新聞に「熱中症で練習中の野球少年が死亡した」という記事が必ず載ります。その記事には「真夏の炎天下でスポーツすることが危険だ」といつも警告されているのに……。 若さにあふれ、ふだん健康な人が突然ポックリ死ぬのですから、情報を何度も何度も伝える義務が指導者にはあります。もちろん野外スポーヅだけでなく、バドミントンやバスケットボール、柔道や剣道、空手のような屋内スポーツでも「熱中症患者」や予備軍(なりかけた人)の心配があります。せっかくの生命ですから大切にしたいものです。 |
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熟中症の種類と原因 |
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| 昔は「日射病になるから夏の午後は家で過ごしなさい」とおばあちゃんがアドバイスしてくれましたが、狭いマンションで核家族化が進んだ現在では夏休みも子供たちだけで日中を過ごす家庭が大部分です。大切な母親も共働きしないと家計が維持できないからです。その結果、つい友達と部活で過酷な練習に出かけてしまいます。 日射病は熟中症の一部であり、同じ意味ではありません。熱中症は体内にこもった熟が放散されずに体温をどんどん上げる状態全部を指します。 バドミントンの場合、日射病の心配はないけれど、熱射病の危険は大いにあります。というのは風が体育館の中に入るとシャトルがイレギュラーになるため、「窓を閉めろ」と空気を遮断します。大きな施設には冷房があってもとても効きません。たまに応援に来る家族さえ蒸し暑さに耐えられないくらいですから、運動している選手の体内はとても過酷な状態になっています。体が喜ぶ環境を自分でどうつくってゆくか、ぜひ参考にしてください。 |
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| 熱疲労 | 蒸し暑い環境で長時間筋肉運動をした結果、体温が37度以上に上昇し、脱力感、倦怠感、吐き気、頭痛などを起こす。 |
| 熱痙撃 | 汗をかいて水だけ補給したのはいいが、塩分が不足しており、足腕、肩、腹部などの筋肉が痙撃している状態。本人は苦しい。 |
| 熱失神 | こもった熱を放散させようとして皮膚血管が拡張。そのために血圧が低下しすぎて脳血流が不足し、めまい、失神を起こす。顔面そう白となり、脈も速く弱くなっている。 |
| 熱射病 | 体温が上昇しすぎ、脳の中枢機能まで障害が起こり、もうろうとしたり、言動が変になる、意識をなくすなどの重体になる。野外の炎天下で起こる日射病も熱射病の一種類である。危険度が高いので救急車で搬送してもらうこと。 |
| 水分のとり方が大切 | |
| 無意識に水を飲んでいますが、水は想像以上に大切な役割をしています。 | |
| 1 栄養素やホルモン、薬成分を溶かし、全身に運ぶ。 | |
| 2 体内で不要になった物質を溶かして尿として排泄する。 | |
| 3 発熱した部分から熱を運び、一定の体温にする。とくに汗として蒸発する際に熱を奪ってくれる。 | |
| 4 酸とアルカリを調節し、細胞とのやりとりを助ける。 | |
| 5 張りのある筋肉や皮膚を保つ。 | |
| 6 血液や消化液(つばなど)の主成分で生命を維持する。 | |
| よく「断食や遭難で食事を3日間とらなくても生きられるが、水は1日でも飲まなければ死ぬ」といわれます。 体重の65〜70m%が水分であることからも水がどんなに重要かわかるでしょう。 ふつう人は一日2500CCの水分を摂取し、2500CCの水分を尿や汗として排泄します。(表1)個人差があるのは飲料水として飲む平均1200CCの部分です。 |
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| 外国選手は夏の季節、2リットルの大きなボトルをスポーツ会場に持参して1時間くらいで全部飲み干すことが珍しくありません。 日本人は水を遠慮する傾向にあります。「試合の直前に飲むと動きを鈍くする」と長い間いわれた影響もあるでしょう。現在は体内への吸収が早いアイソトニック飲料が発売されています。水道水やミネラルウォーターよりも微量で大切な成分が補給できます。 |
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| 注意したいことは一度に大量に飲むのでなく、チビリチビリとつねに少しずつ飲むようにすることです。また、ジュースやコーラは糖分が過剰になるので避けます。緑茶、ウーロン茶、無糖の紅茶、コーヒーは結構です。また最近になってビタミンCやBなどの入った飲料が登場しましたが、これらも適切です。 飲み物は冷やしたほうが吸収がいいのですが、常温でも差し支えありません。試合中の休憩タイムには必ず水を飲むほか、場合によっては自分から要求してください。 表2は水分摂取により運動のつらさが軽減されるというデータです。とくに運動が60分以上になると運動強度が高いと感じ、バテやすくなります。バドミントンで3ゲームまでもっれて長いゲームになることがしばしばありますが、水分摂取が勝負の分かれ目になります。また危険な熱中症の予防になるのですから、今後は水分のとり方に注意してください。 |
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食事も大いに関係する |
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| 塩分の濃い魚や漬物、梅干しなどを食べたあとは、のどが乾いて水が欲しくなります。我々の体液は海水とほぼ同等の約3%に塩分が調節されています。当然塩の多い食事のあとは、薄めるために水が要求されるのです。 しかしこの場合は飲んだ水のほとんどが尿になって出てしまうので本来の役割は少なくなります。スポーヅ選手は塩分を多くとり過ぎないことも勝つために必要です。 |
![]() スポーツドリンクはいろいろ ありますので、自分にあった物 を捜して下さいね^^; |
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| もちろん汗からも水分が失われるので、塩気はごく普通か、やや少なめにすればいいでしょう。食事について注意したいことがほかに2つあります。食事中に大人は、ビールやワインを飲むことが多いと思います。大人なら必要でも、青少年が代わりにわざわざジュースやウーロン茶を飲む必要はありません。お母さんはスープや味噌汁などを用意してください。食事途中の水やお茶は少なめにしましょう。自分の唾液がたっぶり出ることが健康のバロメーターですから。 また、パン食よりも米食、米食よりもソバ、ウドンのほうが相対的に水分が多くなります。また野菜や果物に意外に水分が多いこと(90%以上)、とうふの水分も88%あることを頭に入れて持きましょう。 |
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熱中症になってしまったら |
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| 熱中症には最初の表のような段階があります。体がほてって、動きがおかしく感じたら、タイムを要求して涼しい場所に寝ます。スポーツドリンクを2倍に薄めてもらって飲むと楽になります。シューズのひもを緩め、ウェアーのボタンもなるべくはずしてください。 また足先がむくむので両足を高くし、心臓の方向にマッサージすることも有効です。 もし吐き気や嘔吐がある場合は病院に搬送してリンゲル液の点滴をしてもらってください。 意識がないほどの重体なら、すぐ濡れタオルやアイスパックで全身、とくに後頭部や脇の下を冷やします。救急車を呼んで病院に入院しなければなりません。 |
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良質な睡眠のとり方 |
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| 熱中症は当日の気温や湿度に深く関係することはいうまでもありません。気温が28度までなら安全ですが、31度を超えたら「スポーツ注意」、35度を超えたら「スポーツ禁止」と考え、警戒しましょう。 とくに日本の夏は湿度が高く、汗となって熱が逃げにくいのが特徴です。運動着は軽くて通気性のいい素材を選んでください。 盲点は汗の出方に個人差が大きいこと。また同じ人間でも調子のいいときは、汗を大量に気持ちよく出します。 面白いことに短時問でもぐっすり眠れたときは体調がよく、汗をかいてスッキリします。 試合で実力を発揮するには、前日に熟睡し、体の機能をメンテナンスしておくことが大切です。 3月号のバドマガゼミナールで紹介したように、「リラクゼーション」や「首筋のマッサージ」を行ない早寝早起きすれば、危険な熱中症に対しても抵抗がつきます。 |
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参考資料:バドミントンマガジン